誰しも名前ぐらいならどこかしらで耳にしたことがあるのではなかろうか、鈴蘭
キジカクシ科スズラン亜科スズラン属の多年草単子葉類で、特に唯一の日本在来の変種である
Convallaria majalis var.
keiskeiのことを言う
本州では中部より北、特に北海道の高地に多く、強い香りもある
君影草(きみかげそう)や「谷間の
ヒメユリ」などとも呼ばれ、白く可愛らしいふわっと丸く膨らんだ花が茎に沿うように並んで咲く姿は観賞用としてもとても人気が高い
観賞用に多く栽培されるのはヨーロッパから来たドイツスズラン(
Convallaria majalis var.
majalis)という変種
ドイツスズランの特徴は日本のスズランより大きく匂いが強く、茎も長いこと、つまり簡単に言うと「観賞用として見栄えがいい」のである
品種によっては赤の色素を作り、ピンクや紅の花を咲かせる
フランスでは花嫁に贈る花として知られ、またメーデー(ヨーロッパでは夏の訪れを祝う日)に贈りあう
ちなみに、エゾスズランという植物があるが、これはスズラン属ではなく
ラン科カキラン属
強心配糖体コンバラトキシン、コンバラマリン、コンバロシドなどを含む
毒素は全草、特に根と花に多く含まれている
スズランを食べた場合吐き気、頭痛、眩暈から心不全や血圧低下、心臓麻痺の可能性もあり、場合によっては死亡する
この中毒症状は根、花に限らず葉や茎でも重症化すれば死に至り、また「スズランを活けていた水」を飲んで中毒、死亡した事例が実際にある